いばらの道でもいいじゃまいか

親←凌+経です。
相変わらずドマイナー;


「…凌統、今日はよく飲むな」
「ん、そう?」
宴の夜、義経凌統は一緒に飲んでいた。
義経凌統の飲むペースがいつもより早いことに気づく。
何かあったのだろうか。
「鬱憤でも溜まってるのか?」
「そんなんじゃないんだけどね…」
凌統は酒瓶を置いて遠くを見る。
義経さん、人って、届かないって分かってても夢見ちゃう時ってあるよね」
唐突な言葉に、義経凌統を見る。
テーブルに突っ伏していた。
「叶わないのは分かってるんだよ…。でも、好きで好きで堪らない」
元親のことを言っているのだとすぐに分かった。
「そうか…なら、好きなだけ飲めばいい」
少し染まった頬で頷く。
「うん、そうするよ」
そう言って酒をあおった。
こんなに想っているのに気付かないなんて、元親も残酷だな、とひそかに思う義経だった。