止めても聞きませんよ?

CP小説です。
凌陸、甘いのでしょうか…。


凌統殿、愛してると恋してるって、違いますよね?」
陸遜が久し振りにカフェに顔を出したと思ったら、唐突に聞かれた。
カウンターにコーヒーを出すと、ぺこりと頭を下げる。
「まあ、違うんじゃない?何でそんなこと聞くのさ?」
両手でカップを持ちながら陸遜は答える。
「いや、私が凌統殿に抱いてるのは、愛なのか恋なのかって思いまして」
年下の恋人は、時々恥ずかしいことをさらっと言う。
「ふうん。でもそれって色々じゃない?」
「色々とは?」
流しで皿を洗いつつ、続ける。
泡のシャボン玉がカウンターまで飛んでいった。
「十人十色ってやつ。その人によって捉え方が違うと思うんだよねぇ」
「そんなものですか…」
陸遜がコーヒーを啜る。
にやりと凌統が笑みを浮かべた。
「じゃあ、試してみる?」
「何をですか」
「同時に相手に対して思ってることを言うのさ。愛してるか、恋してるか」
陸遜も笑ってカップを下ろす。
「いいですね、では」
一瞬の沈黙。
「私は凌統殿に」
「オレは陸遜を」


「恋してます」
「愛してるよ」